海苔のサイズの基準となる全形
海苔の包装パッケージを良く見てみると内容量の欄に10切110枚と記されている後に括弧書きで全形11枚分と記されていたり、6切60枚と記されている後に全形10枚と記されていたりすることがあります。 業務用も家庭用も海苔の量を表現する場合は、全形と呼ばれる規格が基準となっているのです。全形は基本的に縦の長さが21センチメートル、横の長さが19センチメートルとなっています。家庭用に販売されている商品は使い道に応じて使いやすくて食べやすいサイズに前もってカットされている状態で売られているため味付海苔やおにぎり用の海苔のサイズはメーカーが違っていてもほとんどが似たような大きさです。 全形の大きさが縦21センチ、横19センチに統一されているのは江戸時代からとなっています。薄くて四角い紙の様な形に仕上げるのは江戸時代に和紙の一種である浅草紙を作る方法をヒントにして開発されたのです。この時代の大きさは縦が8寸、横が7寸5分でセンチメートル単位で表現すると縦が24.2センチ、横が22.7センチと今現在と比較すると多少大きなサイズでした。 海苔を生産する量が多くなっていくのに従って標準的な大きさは変化していきます。江戸時代は大八車で荷物を運んでいたため積み込める箱の大きさに合わせた縦20.6センチ横18.8センチの大森小判という現在の全形に近いサイズが普及していくことになるのです。 現在は全自動乾海苔製造装置が広まって機械メーカー別に海苔の大きさが決められる様になっていて全形が縦21センチ横19センチのサイズに統一されています。
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